世界の保存食文化と成り立ち

日本には漬物を代表とする保存食文化がありますが、世界の他の地域でも保存食文化は発展してきました。例えばスウェーデンではシュールストレミングというニシンの保存食が生まれました。

中世の頃にニシンが大量に漁獲されていましたが、ニシンを海水につけて保存したものを缶詰にしたのがシュールストレミングです。缶詰の中で発酵が進み、「世界一臭い缶詰」としてよくテレビで話題になります。

シュールストレミングの保存期間は数ヶ月です。インカの時代粗アンデスの高地では「チューニョ」というフリーズドライポテトが作られていました。

ジャガイモが夜になると凍って昼になると溶けるのを利用して、最終的に乾燥食材としていました。食べる時には水で戻して使われたという歴史があります。チューニョの保存期間は数年間にもなると言われています。

古代においては保存食は乾燥や燻製や発酵、塩漬けなどの技法が栄えました。近代世紀に入ってからはフランスの瓶づめ技術が世界を席巻します。

ナポレオンが軍を指揮していた頃、遠征のための美味しく栄養豊富な保存食が必要になり、食料長期保存のアイデアが公募されました。

そこである食品加工業者はガラスの瓶に食料を詰めて密封する方法と、加熱殺菌保存方法を開発して瓶詰めが誕生したと言われています。

瓶詰めは現代でも使われる保存技術です。しかしその後さらに科学技術が発展して、現在では冷蔵冷凍保存が一般的になっています。

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